脊髄損傷の裁判の問題点
介護費用
重度の脊髄損傷において、重要になるのが介護費用です。介護の必要性の立証の程度によっては、賠償額が億単位になることもあります。介護の詳細な主張・立証をしなければ適正な賠償を得ることは難しく、低額な賠償となってしまいます。適正な賠償を得るには、脊髄損傷においてどのような介護が必要となり、どのような場面で介護者に負担がかかっているか、介護者に係る負担の立証方法等を把握する必要があります。
脊髄損傷による逸失利益
交通事故の損害賠償では、後遺障害による逸失利益の額が、賠償額の大部分を占めることが多いです。逸失利益の額が、脊髄損傷の場合でも、損害額を決定するに当たって重要な要素となります。
後遺障害による逸失利益の額を決定する重要な要素となるのが「労働能力喪失率」です。労働能力喪失率とは、後遺障害により、将来働けなくなり収入の減少があると想定される比率のことです。適切な労働能力喪失率を裁判所に認定してもらうには、交通事故により発生した支障を詳細に主張する必要があります。
裁判例では、被害者の職業、年齢、性別、後遺障害の部位・程度、事故前後の就労状況や減収の程度等を具体的に判断して、労働能力喪失率が算定されています。山本直道法律事務所では、後遺障害による逸失利益において、適正な賠償を確実に得ることができるよう努めています。
介護に付随した雑費
重度の脊髄損傷によって、日常生活を続けるうえで、車椅子費用や自宅の改造費など介護に付随した金額はとても高額になります。裁判を進める上で重要になるのが、交通事故後にどのような支出をしたかを詳細に記録し、保存をすることです。